検図(図面チェック)について考える(2)
2019年03月07日
どのようにして検図していますか?
こんにちは、ものプロのタカハラです。
今回は当社の検図についてお話しします。
私たちは会社としての図面の品質を保つため、共通の「検図項目リスト」を使用しています。
検図担当と製図者に検図内容は分かれていますが、製図者であっても初心者以外は全てチェックすることになっています。
このブログに掲載いたしますので、ご活用いただければ幸いです。
<検図項目リスト>
検図項目 |
検図担当 |
製図者 |
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項目 |
内容 |
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指示事項のチェック | ・設計打合せ等における指示事項が反映されているか。 ・手渡した設計資料に従って設計製図されているか。 ・規格(JIS,社内規格)、基準、通達に合致しているか。 |
○ |
○ |
機能、構造 性能に関わるチェック |
・機能上、設備仕様を満足する図面となっているか。 ・構造に欠陥はないか、使用部材は適切か。 ・作動上の問題はないか。(摺動、回転、昇降部など) ・主要部の強度は満足しているか。 ・過大な設備設計ではないか。コストダウンの余地はないか。 ・作動部等の安全対策は考慮してあるか。 |
○ ○ |
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組立・据付に関わるチェック | ・組立上、必要と判断される注記が記入されているか。 ・組立・検査・据付を考えた寸法記入となっているか。 ・組立図に記入された寸法の加算に誤りはないか。 ・断面図・部分組立図に過不足はないか。 ・分割の方法、輸送・据付条件を満足した構造(大きさ、形状など)となっているか。 ・シム、ライナーの調整代に過・不足はないか。 |
○ ○ |
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取合い、干渉、寸法に関わるチェック | ・図面相互間にまたがる部品の個々の取合い寸法(サイズを含む)に誤りがないか。 ・組立・分解が可能な構造・形状になっているか。 ・前後、左右、上下の干渉はないか。 ・部品相互間の取合いに問題はないか。 ・図面に記入された寸法の加算に誤りはないか。 ・製作に必要な寸法は全て記入されているか。 ・寸法線の矢印の記入漏れはないか。 ・同一図面内に図示された部品間の取合い寸法又は発注範囲内の図面相互間の取合い寸法に誤りはないか。 |
○ ○ |
○ |
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検図項目 |
検図担当 |
製図者 |
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項目 |
内容 |
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加工・仕上、溶接、公差、材質に関わるチェック | ・機械加工が困難な状態になっていないか。 ・機械加工の図示漏れはないか。 ・製作基準面が考慮されているか.取り方が合っているか。 ・はめあいは適切か,はめあいの取合いに問題はないか。 ・はめあい記号や公差は、規格・基準に合致しているか。 ・仕上記号、公差の記入漏れはないか。 ・仕上記号は規格・基準に合致しているか。 ・選定した材質は適切か。 ・熱処理などの指示の適否,表面の硬度指示の良否。 ・入手困難、加工困難な材質となっていないか。 ・製作コストを加味した設計図面となっているか。 ・明らかに溶接作業が不可能と判断される構造・形状になっていないか。 ・溶接の指示(記号)は適切か,記入漏れはないか。 ・開先形状図が必要とする溶接部に、詳細が指示されているか |
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材料欄のチェック | ・製作品の材料記号は、規格・基準に合致しているか。 ・作図表示されている部品の数量に、過・不足はないか。 ・作図表示されていない規格品類(ボルト他)の部品の数量に過・不足はないか。 ・図面内の数量と材料欄の数量は合致しているか。又は記入漏れはないか。 ・指定した材料・部品を使用した図面になっているか。 ・板取り寸法(定尺サイズ)を考えた図面になっているか。 |
○ ○ |
○ ○ ○ |
図法、その他に関わるチェック | ・誤字、脱字はないか,図形又は作図上の誤りはないか。 ・スケールは図面に表示された通りになっているか。 ・断面、矢視表示に誤りはないか,記入漏れはないか。 ・明らかに無駄と判断される作図はないか。 ・簡略図法が生かされているか。 ・組立図、部品図に表示された関連部品番号(風船)に誤りは、ないか。 ・図面番号、名称に誤りはないか。 ・必要とする部品図の作図落ちはないか。 |
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